
十代で癌を患いながらも恋に落ちていく2人を描いたヤングアダルト小説「さよならを待つふたりのために」の原書(英語版)と日本語版を読みました。
映画「きっと、星のせいじゃない。」の原作となった小説です。
心に残った1つの文があるので、引用して紹介します。
あらすじ
16歳のヘイゼルは、ガンに罹っており、酸素ボンベが手放せず、あとどれくらい生きられるのかも分からない。ある日ヘイゼルは、がん患者のためのサポートグループで、17歳のオーガスタスと出会い、やがて2人は恋に落ちていく。
感想(※ネタバレあり)
心に残った1文
この本を読むきっかけは、以前に読んだエッセイ「もし私が人生をやり直せたら」で本書が引用されており、印象に残ったからでした。(「もし私が人生をやり直せたら」の感想は↓の記事に書いています)
私の心に残った1文が、こちら。
You don’t get to choose if you get hurt in this world, old man, but you do have some say in who hurts you.(p.313)
この世で生きる以上、傷つくかどうかは選べないんです。でも自分を傷つける人を選ぶことはできる。(p.327)
もし恋愛をするとしたら、この言葉を思い出したい。
「自分を幸せにしてくれる人」じゃなくて、「自分を傷つける人」を選びたいです。
※以下、ネタバレを含むのでご注意ください。
オーガスタスがヘイゼルを好きになった理由
読みながら、そして読み終わった直後も、なぜオーガスタスがすぐにヘイゼルを好きになったのか、いまいち分からなかった。
ヘイゼルの一人称で語られるから、オーガスタスの心情が不明というのもある。
でも、オーガスタスは初対面からヘイゼルに好意を持っていたようだから、実は過去に会っていたのではないかとすら予想していた。
まあ、現実的に考えると、いつ癌が再発するか分からない状態だから、いい感じの娘がいれば積極的にいこう、くらいのノリだったのかもしれないけど。
でも、私なりに少し考えてみて思うのは、オーガスタスは誰かを愛したかったんじゃないだろうか。
最初から最後まで、びっくりするほどヘイゼルに献身的なのも、そう考えると辻褄が合う。
キャロラインを彷彿とさせるヘイゼルに近寄っていったのは、キャロラインを心から愛せなかった(キャロラインがそうさせてくれなかった)のを後悔していたからなのかも。
愛されるより愛そうとするのは、ヘイゼルも同じでした。余命がわからないなかで、周囲の人に少しでも何かしてあげようとするのが、何だか妙にリアルで、終盤はずっと泣きながら読んでました。
読みやすさについて
ヤングアダルト向けですが、英語も日本語も、すごく読みやすいとは感じませんでした。
文学の話が急に出てきたり(私の教養がないからそう感じるだけで、脈絡はあるんだろうけど)して、難しかった。
いかにもティーンエージャーっぽい、気取った会話も、人によっては合わないと感じるかもしれません。
でも私にとっては読んでよかった本です。
難解な引用などは飛ばしても話の筋には影響しないので、英語多読にもオススメです。
あとは思いっきり泣きたい人にも自信をもって薦められます。最後の手紙を泣かずに読めたら逆にすごいと思う。

